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AlibabaがQwen-Image-2.1-Turboを公開——デノイジングを40ステップから8ステップに削減した7Bの画像生成モデル
2026/10/11
Qwen-Image-2.1-Turboとは
AlibabaのQwenチームは、オープンウェイトの画像生成・編集モデル「Qwen-Image-2.1-Turbo」を公開した。これは既存の「Qwen-Image-2.1」をベースに、デノイジングステップを標準の40ステップから8ステップへと削減した高速化チェックポイントだ。同じ7Bパラメータのアーキテクチャを維持しつつ、推論コストを約5分の1に抑えられる点が特徴として報告されている。
アーキテクチャの概要
記事によれば、Turboは以下の構成を持つ。
- ビジュアルジェネレータ: 32層・7BパラメータのシングルストリームDiT(Diffusion Transformer)。ブロックコーザルアテンションを採用し、テキストトークンにはトークンレベルのコーザルマスク、画像にはチャンクレベルの双方向マスクを適用する。
- テキストエンコーダ: Qwen3-VL 8Bがテキスト指示と条件画像の両方をエンコードする。
- VAE: 16倍の空間圧縮率を持つ64チャンネルのRGBAオートエンコーダ。これによりネイティブの透過出力(アルファチャンネル)が可能になっている。
- スケジューラ: Flow MatchingとEuler Discrete Schedulingを組み合わせ、動的シフトを適用する。
8ステップという少ない推論回数でも品質を保てる理由のひとつとして、プレフィックスKVキャッシュの仕組みが挙げられている。入力画像とテキストのコンテキストは最初のステップで一度だけ計算され、以降のステップではそのキャッシュを再利用するため、条件付けにかかるコストの大部分を節約できるという。
デフォルトの8ステップサンプリングスケジュールはチェックポイント内に保存済みで、生成時のCFGは1に設定されている。なお、num_inference_stepsパラメータだけでは保存済みスケジュールは上書きされず、明示的にsigmas引数を渡す必要がある点を公式が注記している。他のスケジュールについては未検証とされている。
生成・編集の対応範囲
モデルカードの紹介によると、対応するタスクは多岐にわたる。ポートレートや人物ポーズ、透過画像、タイポグラフィ・ポスター、UIレイアウトなどの生成に加え、単一画像変換、複数リファレンス画像の合成(最大10枚)、4画像を使ったインテリア合成といった編集もサポートする。ローカル編集については、円形・手書きアノテーション・マスクによる指定が可能だという。
出力解像度は最大2048×2048(2K)で、16:9の2752×1536など複数のプリセットに対応している。
実行要件
Diffusersの最新ソースビルドとtransformers>=5.17.0が必要で、パイプライン設定済みサンプリングシグマを追加するDiffusers PR #14950への依存がある。CUDA GPUでBF16推論が可能だ。
Turbo固有のVRAM最小要件は公式には開示されていない。ただしUnslothの情報によれば、ベースモデルのQwen-Image-2.1はGGUFで11GB、INT8/FP8で24GBのVRAMで動作するとされており、Turboも同等の環境が目安になると見られる。
以下は基本的な呼び出し例だ。
import torch
from diffusers import QwenImage21Pipeline
pipe = QwenImage21Pipeline.from_pretrained(
"Qwen/Qwen-Image-2.1-Turbo", dtype=torch.bfloat16
).to("cuda")
image = pipe(
prompt="A ceramic teapot on a wooden table, soft window light",
width=2048, height=2048, use_kv_cache=True,
).images[0]
APIコストと競合比較
Alibaba Cloud Model Studioにホスト版も用意されており、qwen-image-2.1-turboは1画像あたりCNY 0.1、レート制限は120RPMと報告されている。上位モデルのqwen-image-2.1-proはCNY 0.25/枚・20RPMであり、Turboはコストが2.5倍安く、リクエストレートは6倍高いことになる。
他の高速画像モデルとの比較として記事が整理した内容では、Z-Image-Turbo(8 NFEs、Apache 2.0ライセンス)やFLUX.2 klein 9B(4ステップ、非商用ライセンス)などが並ぶ。Qwen-Image-2.1-TurboはRGBAネイティブ出力や多リファレンス編集をサポートする点が差別化要素として挙げられている。
ベンチマーク面では、ベースモデルのQwen-Image-2.1がQwen-Image-Benchで60.28(ベンダー発表値)を記録し、公開オープンウェイトモデルの中でトップスコアとQwenは報告している。ただしTurbo固有のベンチマークスコアは現時点では開示されていない。
ライセンスと注意点
ウェイトはQwen Research Licenseのもとで公開されており、商用目的でのセルフホスティングには別途許諾が必要となる。APIを通じた商用利用の場合はAlibaba Cloudの規約に従う形になる。
まとめ
- デノイジングを40ステップ→8ステップに削減し、同じ7Bアーキテクチャで高速化
- 2K解像度の生成・多リファレンス編集・透過RGBA出力を1チェックポイントで対応
- APIはCNY 0.1/枚と報告されており、Proの2.5倍安価
- ウェイトはリサーチライセンスのため、商用セルフホスティングには別途確認が必要
- Turbo固有のベンチマーク数値は未公開
出典: Alibaba Qwen Releases Qwen-Image-2.1-Turbo, an 8-Step 7B Image Model