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Aikido Security、セキュリティ特化の公開重みモデル「Altar-1」を公開——GLM-5.3を328GBに圧縮
2026/09/26
Aikido Security、セキュリティ特化の公開重みモデル「Altar-1」を発表
Aikido Securityは、同社初のオープンウェイト・セキュリティモデル「Altar-1」をHugging Faceで公開した。Z.AIが開発した753Bパラメータ規模のMixture-of-Experts(MoE)モデル「GLM-5.3」を圧縮したもので、顧客自身が管理するインフラ上で動作させることを前提に設計されている。同モデルは、同社のオンプレミス・エアギャップネットワーク向け自律ペネトレーションテストアプライアンス「Aikido Machine」の推論エンジンとして使われると説明されている。
なぜオンプレミスで動かす必要があるのか
Aikido Securityは、クローズドなフロンティアモデルが「他者のインフラ上で動く」ことを問題視している。ソースコード・アーキテクチャドキュメント・未修正の脆弱性情報といったセキュリティ上センシティブなデータが、社外のAPIに送信されるリスクがあるためだ。同社は、データ居住要件を課す金融機関や、インターネット経路を持たないOT(運用技術)事業者などを主なターゲットとして挙げている。
一方、公開重みモデルにも課題がある。MoEモデルはすべてのエキスパートの重みをストレージに保持する必要があり、サイズが大きくなりがちだ。加えてセキュリティエージェントは長時間稼働するセッションを伴うことが多く、KVキャッシュがモデル重みとGPUメモリを奪い合う問題が生じると、同社は指摘している。
2段階の圧縮プロセス
Altar-1は、GLM-5.3のBF16チェックポイント(1,506.7GB)から出発し、以下の2ステップで328GBまで圧縮されたと報告されている。
ステップ1:AWQ INT4量子化
まず、コミュニティが公開している cyankiwi/GLM-5.3-AWQ-INT4 チェックポイントをベースとして採用した。AWQ(Activation-aware Weight Quantization)によって、ルーティング先のエキスパート重みを4ビットで保持しつつ、アクティベーションは16ビット(W4A16形式)のままとする。アテンション層・共有エキスパート・Dense層・出力ヘッドはBF16で維持される。この段階で重みのサイズはBF16の1,506.7GBから488.2GBへと削減される。
ステップ2:REAPによるエキスパート剪定
次に、Cerebrasが提案するREAP(Router-weighted Expert Activation Pruning)を適用した。REAPは、各エキスパートを「選ばれた頻度」だけでなく、ルーター重みと出力の大きさによってスコアリングする手法だ。Altar-1では、各レイヤーの256エキスパートのうち168を残し、88(34.4%)を削除したと説明されている。再学習(リトレーニング)は行っていない。
キャリブレーションには、Aikidoのペネトレーションテストハーネスからのトレース、コーディング、ツール呼び出し、推論、多言語Wikipediaのテキストが使用された。同社は「顧客データは使用していない」と明言している。
ルーティングの仕組みは変更されておらず、1トークンあたり8エキスパートへのルーティングは維持されている(選択元が256から168に変わるが、アクティブパラメータ数はおよそ40B程度と変わらないとされている)。
重みサイズの比較
| チェックポイント | 保存サイズ |
|---|---|
| GLM-5.3 BF16 | 1,506.7 GB |
| GLM-5.3 AWQ INT4 | 488.2 GB |
| Altar-1(剪定済みW4A16) | 328.0 GB |
Altar-1はBF16の元モデルと比較して78.2%小さく、AWQ親モデルと比較しても32.8%小さいと報告されている。
品質(忠実度)の評価
シールドされた25プロンプトのパネルを使った検証では、Altar-1はBF16のフルモデルに対してKLダイバージェンスが0.506 natsとなったと記載されている。EXL3ビルドの同剪定版は0.511と報告されている。詳細はHugging Faceに公開されているフィデリティ研究で確認できるとされている。
また、Aikidoの「AI Code Analysis」ハーネスを用いた内部ベンチマークでは、30リポジトリ・32件の既知脆弱性(CVE)を対象に3回ずつ実行した結果、Altar-1は平均リコール60.4%、3回のうち少なくとも1回は32件中23件を発見したと報告されている。ただし、このベンチマークは「既知CVEの再発見」を対象としたものであり、未知脆弱性のブラインド発見・エクスプロイト検証・修正提案のテストは含まれていないと注記されている。
デプロイ要件
Altar-1の重みはHugging Faceで一般公開されており、vLLMを使って4枚のNVIDIA H200 GPUを搭載した単一ノードで動作すると説明されている。
出典: Aikido Security Releases Altar-1: An Open-Weight Security Model Pruned From GLM-5.3 to 328 GB