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Nace AI、27Bパラメータの意思決定モデル「Drex Max v1」をオープンウェイトで公開——Apple Siliconでローカル推論が可能
2026/11/03
Nace AI、意思決定特化モデル「Drex Max v1」をオープンウェイトで公開
Nace AIは、同社の最上位意思決定モデル「Drex Max v1」のウェイトをオープンソースとして公開した。bf16ウェイトのほか、Q8_0 GGUFおよびAffine Q4チェックポイントが提供されており、llama.cppおよびOllamaの独自フォークも合わせて公開されている。開発者はルーティング、分類、ポリシーチェックといった処理をローカルマシン上で完結させることができるようになる。
モデルの基本仕様
公開された情報によれば、Drex Max v1の主な仕様は以下のとおりだ。
- パラメータ数: 2700億……ではなく 270億(27B) の密(Dense)モデル
- コンテキストウィンドウ: 最大262,144トークン(デフォルトは16,384トークン)
- 1クエリあたりの最大選択肢数: 255
- アーキテクチャ: 64層構成。うち48層はGated DeltaNet線形アテンション層(因果的、左から右への処理)、残り16層が4層ごとに配置された非因果的な全アテンション層で、全トークンがシーケンス全体を参照できる設計
- ビジョン対応: ネイティブのビジョンタワーを内蔵し、画像をリクエスト内のすべての質問から参照可能
- 出力ヘッド: 最終隠れ状態から最大255の選択肢に対する確率を出力する255-wayリードアウトヘッド
- モデルタイプ: configによれば
qwen3_5モデルタイプを採用
「決定モデル」としてのアーキテクチャ思想
Drex Maxは一般的なテキスト生成モデルとは異なるアプローチを取る。ユーザーはテキスト・JSON・画像などの「状態」と、名前付きの質問を渡す。質問の種類は「名前付き選択肢からの選択」「Yes/No」「順序スコア」の3種類で、モデルは1回のフォワードパスで各選択肢の確率を返すのみ——テキストは一切生成しない。
この設計は、AIエージェントのルーティング、チケットのトリアージ、ガードレールチェックといった用途に適していると報告されている。モデルカードに掲載されている例では、「同じ注文で2回請求された」というユーザー入力に対し、billing チームへの割り当て確率として0.9988を返している。
ベンチマーク性能
Nace AIの自己報告によれば、Decision Index 0.4において 67.52 のスコアを記録し、前世代の Drex v2.0 から6.27ポイントの改善が見られるという。個別タスクでは InfographicVQA で 97.3 のスキルスコアを、Toolsエリアで 81.9 を達成したと報告されている。
いずれのスコアも Nace AI による自己報告であり、独立した第三者評価ではない点に留意が必要だ。
対応ハードウェアと動作要件
記事によれば、以下の環境での動作が確認されている。
| 環境 | チェックポイント | 備考 |
|---|---|---|
| Apple Silicon Mac(24GB以上) | Affine Q4(約14.45GB) | テキストのみ対応 |
| Apple Silicon Mac(48GB) | Q8_0 GGUF(約27.25GB) | Metal経由で40層をオフロード可能 |
| CPU(llama.cpp / Ollama) | Q8_0 GGUF | num_gpu 0 でCPUのみ動作 |
| NVIDIA GPU(Python) | bf16(約49GB)/ 8bit(約26GB) | H100でbf16、L40S 48GBで8-bit動作 |
量子化による精度への影響
Nace AIが公開したデータによれば、Q8_0 GGUFとbf16の確率差はほぼゼロで、Affine Q4とQ8_0の差も21フィールドのコンテキスト2,048での最大差は0.0329にとどまるという。また、4ビット量子化後に上位回答が変わった事例はゼロだったと報告されている。なお、NVIDIA L40S上での8-bitバックボーンも、サンプルリクエストにおいてbf16から0.03以内の誤差に収まったとされる。
利用方法
ウェイトはHugging Faceにて公開されており、bf16版(nace-ai/drex-max-v1)、Q8_0 GGUF版(nace-ai/drex-max-v1-Q8_0)、Affine Q4版(nace-ai/drex-max-v1-affine-q4)がそれぞれ入手可能。推論APIはすべての実行環境で POST /v1/systemone として共通化されているという。ホスト型サービスはOpenRouter経由でも利用できると報告されている。
出典: Nace AI Open-Sources Drex Max v1: A 27B Decision Model That Runs Locally on Apple Silicon