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AWSがオープンソースのエージェントハーネス「Strands Harness」を公開——同等精度で28%のトークンコスト削減を報告

2026/09/23

AWSがエージェント開発の「ギャップ」を埋めるStrands Harnessを公開

AWSのStrands Agentsチームは、汎用エージェントハーネス「Strands Harness」をオープンソース(Apache 2.0ライセンス)として公開した。PythonとTypeScriptに対応しており、create_harness() の1行でエージェントを起動できる設計となっている。

開発の背景には、Claude CodeやCodexなどの既成環境ではうまく動くエージェントのアイデアが、独自ループで再構築した途端に動作が不安定になるという、多くの開発者が直面する問題がある。Strands Harnessはそのギャップを埋めることを目的とし、エージェントに必要なループ・ツール・コンテキスト管理・メモリ・リカバリといった仕組みを「動作するデフォルト」としてパッケージ化している。

create_harness() が提供する機能

create_harness() が返すエージェントは、すぐに利用可能な以下の機能を備えていると報告されている。

  • 対応LLMバックエンド: Amazon Bedrock、Anthropic、OpenAI、Google、Ollama、LiteLLMの推論モデルに対応
  • 標準ツール: シェル、ファイル(読み取り・書き込み・編集)、Webの各ツールをあらかじめ搭載
  • コンテキスト効率化: 大容量のツール結果はファイルにオフロードし、リクエストの再利用部分をキャッシュ
  • 長期メモリ: 実行をまたいだ長期記憶と、セッションIDによる会話再開に対応
  • サブタスク委任: オープンエンドなサブタスクを組み込みのヘルパーエージェントに委任し、チェックリストで多段階の作業を追跡
  • Agent Skills連携: Agent Skillsが見つかれば自動的にロード

デプロイ面では、ローカル実行に加え、バンドルされたスキルファイルがAWS・GCP・Azure・Cloudflare・ModalへのデプロイConfigの生成を支援すると説明されている。

ベンチマーク:28%低コストの根拠

Strands Agentsチームは、Terminal-Benchの開発者が作成した評価フレームワーク「Harbor」を使い、Amazon EC2上で分散ベンチマークを実施した。評価対象は以下の6つのベンチマーク。

  • ALFWorld
  • ContextBench
  • GAIA
  • WebShop
  • τ²-bench
  • Terminal-Bench 2.1

スコアは6ベンチマークの平均値、コストはタスクあたりの平均ドル額として算出。比較対象のハーネスはClaude Code、Codex、oh-my-pi、OpenCode、DeepSeek Harnessとなっている。

注目点として、最もトークン効率が高かったのはDeepSeek Harnessであり、Strands Harnessより約14%安価だったと報告されている。ただし、DeepSeek Harnessは全てのベンチマークでスコアが低く、これを含めた集計結果として「総合28%低コスト」という数値が導かれたとチームは説明している。なお、ベンチマーク内で最高スコアを記録したのは「Strands Harness上のClaude Opus 5」であり、約85%に達したとされている。

Terminal-Bench 2.1での1対1比較

最も直接的な比較となるのが、Claude Fable 5を同一モデルとして使用し、5つのハーネス間で89試行ずつ実施したTerminal-Bench 2.1の結果だ。

ハーネス実行コスト精度
Strands harness$56.2969.7
oh-my-pi$86.8369.7
OpenCode$73.4266.3
Claude Code$248.0561.8
DeepSeek Harness$40.3059.5

この結果によれば、Strands HarnessはClaude Codeと比較してコストが77%低く、精度では7.9ポイント上回っている。oh-my-piは同じ69.7の精度を達成しているものの、コストはStrands Harnessより54%高い。DeepSeek Harnessはさらに安価だが、精度では10.2ポイントの差があると報告されている。

チームはまた、他にも2つのオープンソースハーネスがコストと精度の両面でClaude Codeに対して良好な結果を示したと述べている。

オープンソースとして入手可能

Strands Harness SDKはGitHub(strands-agents/harness-sdk)で公開されており、ライセンスはApache 2.0。ローカル環境とクラウド環境の双方に対応した汎用設計となっている点が、既存のコーディング特化型ハーネスとの差別化ポイントとして挙げられている。


出典: AWS Strands Agents Team Releases Strands Harness: An Open-Source Agent Harness With 28% Lower Token Cost at Comparable Accuracy